CRPS(複合性局所疼痛症候群)というものをご存じでしょうか?
捻挫や骨折の後に長期間にわたり痛みと機能障害(動きずらい)の後遺症です。場合によっては永続的に改善しないこともあります。
この重大な後遺症について私たち柔道整復師や整形外科医などの専門家でも意外と理解が引くように思います。
実際に標準整形外科というテキストにも1ページも記載されていません。
しかし、実際かなりの症例があると思います。
当院でも他院から転移されたケースでも年間数件見られます。中には重傷で難治性のもの少なくありません。
主な症状は痛みです。その痛みも少し触れただけでも痛く、中には靴下履けないこともあるぐらいです。
見た目は赤く腫れた状態で動かすことも難しいものもあります。
これは私の経験を基にした意見として、原因は固定による患部の循環障害なのでないかと思われます。
実際に当院ではかなりの足首捻挫の症例を扱いますが現在のところ1件だけでした。年間500件以上の症例を扱う中ではかなり少ないと思います。
当院では足首捻挫では固定を全く行いません。しかし他院から転移された患者さんのでCRPSになっているのは全て固定をされていたケースでした。
問診でわかったことですが受傷直後のテーピングやアイシングのため患部をキツく締めた場合もリスクは高そうです。
いずれも循環が邪魔されて末梢の神経がダメージを受けたのでないかとも思われます。
治療についてですが、実際に果敢に治療したが改善しなかったこともありました。
しかし逆に劇的に改善したケースもありました。
治療に成功したケースはかなり早い時期に運動療法に成功して動けるようになったものでした。
このCRPSについては書いても書いても足りないですが、私の治療家として最重要に取り組んでいるもので今後も投稿してゆきたいと思います。